東京丸の内に三菱一号館が建てられたのは1894年。
この年を軸として作品が構成されているこの展覧会。
三菱一号館美術館開館10周年の記念展でもあります。
三菱一号館美術館では、この建物が建てられた1894年と同時期に制作された
作品を中心にコレクションが形作られています。
ルドン、ロートレックもまさにこの年代に活躍した芸術家です。
生前、ロートレックが保有していた自身の作品は、彼の死後、親友であった
画廊主のモーリス・ジョワイヤンに託され、ジョワイヤンの近親者が近年まで
保管していたことで散逸されずにすみました。
今回の展覧会では、このモーリス・ジョワイヤン・コレクションの一部も
楽しむことができます。
作品をよく見てみると、ロートレックの名前の頭文字を組み合わせた「HTL」の
刻印が押されていることが分かります。
これはジョワイヤンが押した刻印だそうで、作品が正真正銘の
ジョワイヤン・コレクションであることを証明する重要なものだそうです。
そしてオディロン・ルドン。
初期は木炭画と石版画によるモノクロ作品が多かったものの、
だんだんとパステル等を使用した色鮮やかな作風へと変化していきます。
1897年に城館の食堂装飾を依頼されたルドンは、4方の壁面を彩る大きな
装飾画を描きました。
16点が今も残っており、そのうち15点はオルセー美術館にあります。
そして残りの1点が三菱一号館美術館で収蔵している
《グラン・ブーケ(大きな花束)》です。
《グラン・ブーケ》は、ルドンが描いたパステル画としては最大だそうで、
今回の展覧会でも薄暗い空間にどんっと1枚、独特の存在感を放って
飾られています。
今回は国内外から140点を超える作品が展示されており、最後まで集中してみる
にはちょっと難しい量ではありますが、本当に見応え十分です。
音声ガイドは別途料金が発生せず、自分のスマートフォンにダウンロードする
形式となっています。
開館10周年を記念して、こんなキャンペーンもやっているようです。
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限定お重箱、私も欲しいです。。。
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