スラッシャー

ーLIFE SHIFT 100年時代の人生戦略ー
多くの書店で平積みにされている評判の書籍です。

長く一般的とされてきた
「勉強の時期・会社で働く時期・引退後の時期」の
3ステージの人生は寿命が80年だったからこそ成し得た人生設計であり、
もし生きる時間が100歳までとなった場合、この3ステージ人生は
あまり現実的ではない、65歳以降は会社で働いていた時期に蓄えた資産で
生きていくという考えでは生き抜くことが難しくなる、
そんな内容が書かれています。

では、人生の過ごし方はどう変化していくのか。

LIFE SHIFTには、より多くのステージで構成される人生を歩む人々が
増えるだろう、と書かれています。

人生はマルチステージ化していく。
今までの3ステージに加え、

・社会経験を積みながら知識や見聞を広げる「エクスプローラー」
・自らの手で職をつくる「インディペンデント・プロデューサー」
・同時に複数の活動に携わる「ポートフォリオ・ワーカー」

事例としてこれらが紹介されています。

私は今まさに「ポートフォリオ・ワーカー」のステージを過ごしています。
本業以外の活動を持つことで得た思考や経験が、本業活動にもプラスとして
作用するのではないかという考えがきっかけで始めたのですが、
今は別の想いもあります。

私は近い将来、組織としてよりも個人として、自己主体的に人生を選択して
いかなければ生きられない時代がやってくると考えています。(自分が鈍感
なだけで、既にそんな時代になっているのかもしれませんが。。。)

組織という枠が薄くなり、自分の価値を粛々と高めることでそれが仕事となり、
その仕事で信用や信頼を勝ち得て自分の資産価値が上がっていく、
そんな時代になっていくと思っています。

こう考えるようになった理由は幾つかあり、長くなるのでここでは省きますが、
組織に依存したキャリアだけでなく、自らの手でもキャリアを形成し、
様々な選択肢から自分の選択で人生を選び取っていきたい、
そんな漠然とした想いに駆られて、
今も本業以外の活動に継続的に携わっています。

この考えを持つようになった当初は、特別な能力や特技がない自分の将来が
ものすごく不安になり、悲観的な見方をして焦っていましたが、
ちょっとずつちょっとずつ積み上げてきた経験を活かせる場所が、
これまた少しずつ少しずつ増えてきていることを実感でき、
今は前向きに進むことができています。

「副業」「パラレルキャリア」「複業」「プロボノ」「二枚目の名刺」などを
キーワードとして、本業以外に仕事を持ったりボランティア活動をする生き方
が、日本でも徐々に注目されるようになってきています。

少し前に、ソフトバンクが会社の許可を得た上での副業を認める制度を作った
ことが大きな話題となりました。
こうした話題が大きく取り上げられるくらい、複数の職を持つことはまだ日本で
一般的でなく、多くの企業は禁止されていますが、将来複数の会社を掛け持ちする
なんて働き方が当然のようにまかり通る時代がくるかもしれません。

ちなみに、LIFE SHIFTの中では「ポートフォリオ・ワーカー」という呼び方を
していますが、私は複数の活動に携わる自分のことを説明する時
「スラッシャー」
という言葉を使っています。

2000年代にアメリカの作家によって造られた言葉で、
肩書きを「/(スラッシュ)」で区切って複数書き表すことから、
正確には「スラッシュ・キャリア」と言うそうです。

ファッション誌ELLEの特集記事で初めて目にしたのですが、幾つもの職、
幾つもの顔を持ちながらしなやかに生きていく、そんな紹介文章に
「ちょっとカッコいいかも笑」なんて思ってしまい、以来好んで使っています。


LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

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